風俗で働いていると常連のお客さんがよく食べ物を差し入れしてくれるんですよ。
その差し入れがいつも手作りで困ってました。
鳥のから揚げなど乾いたものならいいけど、そのお客さんは手の込んだものが好きで、栗きんとんやいなり寿司、手打ち麺など、あまり食べたくないと思うものばかりなんです。
捨てれば済むけど、そのお客さんは悪い人ではないし、それに食べ物を捨てたり残したりするのはどうしても抵抗があったので、たまに捨てたり、だいたいは私の手作りということにして、風俗店のスタッフか風俗店長におすそわけして処理していました。
でもある日、そのお客さんをいつものようにご案内すると、「エミちゃん、料理しないって言ってたけど、意外とやるんじゃない」と言われ、私は「……料理?」と思いました。お客さんは「店長さんが君のこと、意外と家庭的で料理が好きって言ってたよ」。
そこで私も、店長はいつもあげてるお客さんの差し入れのことを言ってるんだなと気がつきましたが、これを聞いてから、捨てるくらいならこれからは全部店長にあげようと決めました。
そして1ヶ月後、待機室で異臭騒ぎが起きました。
その正体は・・・
ご察しの通り、店長が私のあげていた食べ物を隠していて、それが腐っていたのです。
店長に問いただすと「オレはカミさんひとすじだから、エミさんのそういう気持ち、困るんだよね」とのこと。
なんのことかなと思っていたのですが、その言い分の理由はすぐにわかりました。
店長にあげるようになってからは、中身も見ずに受け流していたお客さんからの差し入れ、なんとハート型にした手まり寿司や、具で花の模様を作った太巻き、ガンバレの文字が入ったオハギなど、まるで私がよりによって風俗店長を「好き」みたいなものばかりだったのです。
店長が奥さんひとすじじゃなきゃ、かなり危ないヒヤヒヤな体験でした。
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